松井証券FXの1通貨取引とレバレッジコースを解説:少額で使うときの計算例

この記事の要点

  • 1通貨単位で注文できるので、資金が少なくても損切り幅に合わせて数量を細かく決められる。ドル円150円で1通貨の必要証拠金は6円(25倍コース)
  • レバレッジコースは「どこまで建てられるか」の上限。同じ数量なら損失は同じだが、低いコースほど必要証拠金が大きく、口座維持率は低く計算される
  • ロスカット率は50%〜90%から選ぶ。追証は口座維持率100%未満で発生し、翌取引日の15時までに解消しないと全建玉が強制決済される

松井証券FXは、米ドル/円を 1通貨から 取引でき、口座のレバレッジ上限を 25倍・10倍・5倍・1倍 のコースから選べるFXサービスです。ロスカットの水準も、口座維持率50%〜90%から選べます。

この記事では、松井証券の公式の取引ルールをもとに、少額で使うときにこれらの設定がどう効くのかを、計算例で確かめます。

※この記事は2026年11月時点で松井証券の公式サイトに書かれている取引ルールをもとにしています。計算例は説明のための仮定です。

松井証券FXの主な取引ルール

公式の取引ルールのページで確認できた主な内容です。

項目内容
最小取引単位米ドル/円は1通貨単位(通貨ペアごとに異なる)
ロット表記原則としてロット表記はない
取引手数料無料
レバレッジコース(個人)25倍(証拠金率4%)・10倍(10%)・5倍(20%)・1倍(100%)
ロスカット率(個人)50%・60%・70%・80%・90%から選ぶ
追加証拠金取引日の終了時点で口座維持率が100%を下回ると発生
追証の解消期限発生した取引日の翌取引日の15時まで
アラート(個人)口座維持率120%(プレアラート)・100%(アラート)

1通貨単位で取引できると何が変わるか

取引数量は「1回の取引で失ってよい金額÷損切りまでの値幅」で決めます。1通貨単位で注文できれば、この計算結果をほぼそのまま注文に使えます。

資金5万円、許容損失を資金の1%(500円)として、ドル円を150円で買う場合を計算します。

損切り幅計算上の数量松井証券FX(1通貨単位)1,000通貨単位の口座
0.3円約1,666通貨1,666通貨1,000通貨
0.5円1,000通貨1,000通貨1,000通貨
1.0円500通貨500通貨注文できない
2.0円250通貨250通貨注文できない

1,000通貨単位では、損切り幅を0.5円より広くとると注文そのものができなくなります。1通貨単位なら、損切り幅を相場の動きに合わせて決め、数量のほうを合わせられます。数量の計算はFXのロット計算ツールで試せます(最小単位を「1通貨」にして使います)。

最小の数量で取引した場合の金額も見ておきます(ドル円150円、25倍コース)。

数量必要証拠金1円動いたときの損益
1通貨6円1円
100通貨600円100円
1,000通貨6,000円1,000円

1通貨や100通貨なら、損益は数円〜数百円です。注文や損切りの操作を、実際のお金で確かめる段階として使えます。

レバレッジコースの選び方

松井証券FXの個人口座では、4つのレバレッジコースから選びます。コースは「必要証拠金の計算に使う証拠金率」を決めるもので、次のような違いが出ます。

資金15万円で、ドル円を150円で5,000通貨(実効レバレッジ5倍)買う場合を比べます。

コース証拠金率必要証拠金開始時の口座維持率0.5円下がったときの損失
25倍4%30,000円500%2,500円
10倍10%75,000円200%2,500円
5倍20%150,000円100%2,500円
1倍100%750,000円注文できない—

ポイントは2つです。

1つ目は、損失の金額はコースで変わらない ことです。同じ5,000通貨なら、0.5円の下落で2,500円の損失です。

2つ目は、低いコースほど、同じ数量で口座維持率が低くなる ことです。5倍コースでは、5,000通貨(実効5倍)がその資金で持てる上限で、口座維持率は100%から始まります。少しでも含み損が出れば100%を下回り、取引日の終了時点でそのままなら追証が発生します。

低いコースは、数量を増やしすぎないための枠として役立ちます。たとえば5倍コースを選ぶと、資金の5倍を超える数量はそもそも建てられません。その一方で、枠いっぱいまで建てると、ロスカットまでの余裕がほとんどなくなります。コースを低くしたときは、建てる数量をコースの上限よりかなり小さくしておく必要があります。

口座維持率の計算式

松井証券FXでは、証拠金維持率のことを「口座維持率」と呼び、次の式で計算します。

口座維持率 =(総資産 − 注文証拠金)÷ ポジション必要証拠金 × 100

用語中身
総資産預けたお金に、決済損益・建玉の評価損益・スワップの損益を加えた金額
注文証拠金まだ約定していない新規注文のために確保される証拠金
ポジション必要証拠金レート × 建玉の数量 × コースの証拠金率

注文証拠金が差し引かれるため、新規の注文をたくさん出しておくと、その分だけ口座維持率は低く計算されます。維持率と実効レバレッジの関係は、FXの証拠金維持率の計算方法で詳しく計算しています。

ロスカット率の選び方

個人口座では、ロスカット率を50%・60%・70%・80%・90%から選びます。口座維持率が選んだロスカット率を下回ると、まず新規の未約定の注文が取り消され、それでも下回っている場合は、すべての注文が取り消されて、すべての建玉が強制決済されます。

資金15万円・25倍コースで、ドル円を150円で5,000通貨買った場合に、何円まで下がるとロスカット率に届くかを計算します。

ロスカット率ロスカット率に届くレート150円からの下げ幅
50%約122.45円約27.6円
70%約123.46円約26.5円
90%約124.48円約25.5円

ロスカット率を高くすると、早い段階で強制決済されるので、損失が膨らむ前に止まりやすくなります。低くすると、ロスカットまでの値幅は広がりますが、そのぶん損失も大きくなってから決済されます。

ただし、ロスカットは損切りの代わりにはなりません。松井証券は、ロスカットの判定を一定の周期で行うとしており、口座維持率200%以下では60秒、200%超では300秒を超えない周期で監視すると説明しています。相場が急に動くと、ロスカット率よりさらに不利な値段で決済されることもあります。損切りの値段は自分で決め、逆指値の注文を入れておくのが基本です。

追証が発生したとき

取引日の終了時点で口座維持率が100%を下回っていると、追加証拠金(追証)が発生します。解消の期限は、発生した取引日の翌取引日の15時までです。期限までに解消しないと、すべての建玉が強制決済されます。

解消するには、入金するか、建玉を決済して必要証拠金を減らします。損失が出ている取引に入金すると、最初に決めた許容損失額を超えることになるので、入金する前に、損切りの予定の値段をすでに超えていないかを確認してください。

松井証券FXが向いている人・向いていない人

向いている人理由
資金が少なく、数量を細かく決めたい1通貨単位で注文できる
数量を増やしすぎるのが心配レバレッジ上限を5倍・1倍などに下げられる
ロスカットの水準を自分で決めたい50%〜90%から選べる
合わないかもしれない人理由
同じ数量でロスカットまでの余裕を最大にしたい低いコースを選ぶと、同じ数量で口座維持率が低くなる。余裕を最大にするには25倍コースで数量を小さくする
ロット単位で注文に慣れているロット表記がなく、通貨単位で数量を指定する

スプレッド、スワップ、取扱通貨ペア、取引ツールなどは、この記事では扱っていません。申込み前に公式サイトで確認してください。ほかの会社との比較は、少額でFXをするなら口座は何で選ぶ?にまとめています。

よくある質問

松井証券FXで1通貨だけ取引しても意味はありますか?

損益は1円動いて1円なので、利益を出す目的には向きません。注文・損切り・決済の操作を実際のお金で確かめる、計算した数量が正しく注文に反映されるかを確かめる、といった練習の段階で使えます。

レバレッジ1倍コースなら損をしませんか?

損失は出ます。1倍コースは必要証拠金が取引金額と同じになるコースで、為替が動けばその分の損益が出ます。

ロスカット率は何%にすればよいですか?

決まった正解はありません。ロスカット率を高くするほど早く強制決済されます。いずれの場合も、ロスカットに届く前に自分の損切りが働くように、数量と損切りの値段を決めておくことが前提です。

追証が発生したら、必ず入金しなければなりませんか?

入金のほか、建玉の一部または全部を決済して解消する方法もあります。期限(翌取引日の15時)までに解消しないと、すべての建玉が強制決済されます。

この記事で参照した情報源(3件)

※記事の計算例は、条件を明示した仮定の計算です。実際の約定・ロスカットの価格や将来の損益を示すものではありません。

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